2009年のヨーロッパ鉄道模型は凄いかも
メルクリンの経営破綻が発表された翌日からドイツ・ニュルンベルグで行われているメッセ*1。アメリカにあるヨーロッパ型専門模型店EuroLokShopのサイトに出ている2009年の新製品情報を見ると、どうやら今年はかなり期待の新製品がいろいろとリリースされそうです。
個人的に注目のアイテムをいくつか。(カッコ内はメーカー名)
- FS ETR300「セッテベロ」(ACME)
ついに出るのか!先日引退した名鉄パノラマカーや、小田急ロマンスカーNSEのモデルになったことで有名なイタリアの前面展望型電車です。世界的に有名なのにいままでモデル化の機会に恵まれなかったこの車両、どれだけ多くの人がこれを待ち望んだことか。さすが地元メーカー、やってくれます。ETR500の出来栄えを考えればかなり期待できる。その分きっとお値段も…。
- FS Gr741(Rivarossi)
いかにもイタリアらしい、フランコクロスティ式給水加熱器装備の蒸気機関車です(煙突がボイラーの上ではなく横にある)。ずいぶん前に出ていた気がしますが、これは完全新製品でしょうか?今のRivarossiのクオリティならかなりいいものになりそう。
- FS E432(Rivarossi)
コレが凄い。ヤバ過ぎる。なにしろ三相交流機です。
イタリア北部の一部区間は本線としてはかなり早い時期に電化されたため、初期の電気鉄道システムだった三相交流で電化されていたのですが(1978年までに直流に切換え)、その区間で使われていた機関車です。外見上の大きな特徴としては架線が2本あるので、パンタグラフが変わった形をしています。あの映画「鉄道員」にもこのタイプの機関車がちょっとだけ出てきます。(参考=実車の写真)
いやーこれは凄いな。いままで三相交流機なんて高級ブラスモデルでしか出たことなかったのにRivarossiがやってくれるなんて。旧型客車のモデルが充実してきているので、タイミングとしてはかなりいいでしょう。
- CIWL 木造ワゴン・リ客車(KATO)
木造ワゴン・リというので、トリックスやリリプットから出ていたタイプかと思いきや…荷物車が3軸車というところを見ると、それより前の第一次大戦前のオリエント急行に使われていたタイプでしょうか?凄い。オリエント急行の歴史の本を見ていると、この時代の客車の写真が出ていたりしますが、もしタイムスリップできたらぜひ乗ってみたい見てみたい、憧れの列車ですね。牽かせる機関車に困るけどこれはかなり惹かれる。
メルクリンも現地では再建に向けて楽観的な見方が強いようですし、ヨーロッパの鉄道模型メーカーは一時期の停滞を脱して、だんだん勢いを取り戻しつつあるんじゃないでしょうか?