赤いETR500、登場

 イタリアの高速列車、ETR500に赤い新塗装の車両が登場したようです。(参考=Ferrovie.it online
 ETR500の塗装は、登場時からの白地にグリーンのほか、2005年のローマ−ナポリ間高速新線開業と同時に登場したシルバーメタリック濃淡の「AV(Alta Velocita=高速)」カラーがありますが、新塗装はAVカラーをベースに、先頭部と側面の窓から下を赤くしたという印象。今回塗装変更されたのは第26編成と30編成の2本です。
 この塗装には「Frecciarossa」という名前が付いているとのこと。直訳すると「赤い矢」、レッドアローですね。ちなみにイタリアでは、「Freccia del ○○」(○○の矢)という愛称の列車は昔からポピュラーなようです(Freccia del Sud:ミラノ−アグリジェント間とか)。

(写真は新塗装ではなくETR500 AV。06年9月、ナポリ中央駅で撮影)

 イタリアの鉄道雑誌Tutto Trenoのニュースによると、この新塗装は09年のトリノナポリ間高速新線全通に備えてのもの、ということみたいです(イタリア語なので正確にはわかりませんが)。ゆくゆくは全てこちらに変更されるようなことも書いてあります。
 私は前に模型を手に入れたときにも書いたようにこの車両が大好きなんですが、今回の塗装はどうでしょうね…。全貌の分かる写真がないのでなんともいえませんが、AVカラーが非常に洗練されているだけに、一見した印象ではちょっと今ひとつ、という感じがします。


 (10/27追記)
 イタリアの鉄サイトにFrecciarossaの写真がだんだんアップされてきています。Trenomaniaというサイトにはさっそく写真のカテゴリーができてました。
 全体の写真を見ると意外とかっこいいかも。シルバーの車体に窓下が赤なので、ノルウェーの「agenda」(BM73b)や、「フレッシュひたちE653系の赤編成っぽい感じも受けます。
 窓下の赤塗装の部分はただ赤く塗装されているわけではなく(今のイタリアは実際には塗装じゃなくてラッピングなんでしょうが)「S」字形のシルバーのラインが入っています。機関車、客車の各部に入ったTrenitaliaのロゴマークは、本来緑色の右下の部分が塗装に合わせて赤になっているのがちょっとおしゃれ。「FRECCIAROSSA」のロゴはイタリック体で機関車の側面にのみ入っており、「EUROSTAR AV」のロゴは機関車、客車それぞれにあります。
 まあ、ペンドリーノもずっと赤系の塗装だったことを考えれば、ある意味正常進化なのかも。2011年から運行開始予定の高速列車オペレーター、NTVも真っ赤な列車を投入する予定なので、高速列車は「赤」同士の対決といった様相になりそうですね。