マドリッド―バルセロナ間高速新線が全線開通

 20日、スペインのマドリッドバルセロナ間高速新線が全線開通し、営業運転を開始。
 参考=renfeのサイト。「Alta Velocidad Madrid-Barcelona」というところをクリックすると動画が見れます。音楽がいかにもスペインっぽくてよい。
 以前何かの本で「2004年中に開業」とかいうのを読んだ覚えのあるこの区間、一部(Madrid-Lleida間)は確か03年から使っていたはずだから、やっと開通!という感じがする。さすがはスペイン、Hasta Mananaの国だぜ。とかいうと怒られるか?
 この路線は世界最高速の350km/hでの営業運転を目標に建設された線だが、今回は結局のところ最高速度300km/h、両都市間の所要時間は最速列車で2時間38分と、まあ十分速いんだけどちょっと控えめな感じでの開通だ。全線開通の遅れや、最高速度が300km/hにとどまっているのは信号系統に不具合があったからといわれているようだが、同じ信号方式(ETCS Level2)のTGV-POSとかローマ―ナポリ間は問題なく運行されているのにどうして?という感じもする。他にも路線の地盤が弱いとか、線路のバラストを走行中の列車が巻き上げてしまうとか、いろいろ原因はあるようだ。
 しかしネット上の一部には今年夏からは350km/hでの運転になる、というような話も出ていたので、本当かどうか知らないがちょっとそれは期待したいところ。なにしろこの路線が世界中の「鉄」の注目を集めているとしたらやっぱりそこですからね。というわけで、renfeとADIF(インフラ部門)の方々におかれましては08年夏ダイヤから世界最高速度での営業運転に向けて頑張っていただきたい所存。