ミュンヘンにリニアモーターカー建設へ

 あーついに本国にもできるのか。ドイツ・ミュンヘン空港と市内を結ぶリニア(トランスラピッド)、来年夏以降に建設着工。railway gazette internationalより。
 路線延長は約37kmで、区間ミュンヘン・フランツ・ヨーゼフ・シュトラウス空港―ミュンヘン中央駅(München hbf)。一部は現在のSバーン1号線と同じルートを通る。完成予定は2014年。開通すれば同区間の所要時間は現在の約40分から10分に短縮されるんだそうです。完成すれば、世界で2番目の営業用浮上式高速リニアモーターカー路線になる。*1
 建設費用は18億5000万ユーロで、ドイツ政府が9億2500万、バイエルン州政府が4億9000万、DBが2億3500万、空港公社が1億、そのほかが5000万を出資(なんか計算が合わない気がする)。
 これ、前から話はあったもののなかなか建設予算がつかず、開発元の1社のThyssenKruppが「国が金出さないなら権利を中国に売っぱらう」と言っている、というのを以前雑誌で読んだのだが、ついに造ることになったんですね。ちょうど1年前にはドイツのトランスラピッド実験線で事故があったり、TGVの最高速度記録更新で「リニアは死んだ」というご意見が出てきたりとか、最近はリニアモーターカーに対する逆風が強まっているような感じがあっただけにちょっと意外だ。
 ちなみにミュンヘン空港線用のモックアップ?の写真を見ると、上海のとほぼ同型の車両にDBの赤いカラーリングが施されていてなかなかかっこいいです。
 しかし、日本はずいぶん前から開発しているのに営業という点ではだいぶ先を越されてしまったな。でも今のところはどれも空港―都市間連絡用の短距離路線だし、上海リニアの杭州延伸計画も現状ではストップしているので、2025年に中央リニア新幹線が開通すれば「世界初の長距離旅客輸送リニア」になれるかも?*2


 参考:上海リニア試乗記

*1:一応「リニモ」も浮いて走ってるんだよなあ

*2:中国に先を越される可能性は大いにあるが