上海鉄路迷的探訪2:バックマンチャイナ襄陽路店

 俺が中国の鉄道に興味を持った一つのきっかけは、天賞堂で投げ売りしていたバックマン製の中国型の模型。そんなわけで中国に行ったらぜひバックマンチャイナの店に行ってみようと思っていたのだ。
 バックマンチャイナのサイトを見ると、上海には3つの店舗があることがわかる。本社は「武定路店」のようだが、写真を見ると「襄陽路店」には蒸機のカットモデルらしきものがあるし、店内もこっちのほうがきれいな感じだ。というわけで襄陽路店に行ってみた。
 地下鉄1号線の陝西南路駅を降りて西側へ進み、襄陽北路との交差点で右へ。なんかこの辺は上海的代官山とか表参道とかそういう感じのエリアのようで、中国にしては割と静かだし微妙にハイソサエティっぽい雰囲気の漂う街並みだ。でも本当に高級だったら路上で時計売りつけたりはしないと思う。
 店はなんとなく高級的なエリアから庶民的エリアへ移り変わっていく境目あたりにある。確かにサイトの写真で見たとおり蒸機が壁から顔を出しているが、これは本物じゃなくてレプリカだった。

 中に入るとフロアは半地下のようになっていて、ユニオン・パシフィックの展望車のカットボディが。室内にあるとかなり迫力のある大きさでこれは本物かもしれない。窓側には上海市内をイメージしたと思しきレイアウト(でも何も走っていなかった)があり、別に作りかけのレイアウトもあった。並んでいるのは主にリリプットブランドの製品。俺はヨーロッパ型が好きなので見ていると欲しいものはけっこうある。おおBLSのEWⅢが揃ってるなあ…あれ中国型は?
 店員は3人いたが、とりあえず近づいてきたおばちゃんに「中国の車両はないの?」と英語で聞いてみると、「こっち」とUPの展望車のほうを指す。行ってみると展望車の窓がショーウィンドウになっていて、前進形やDF11G、緑色の22型客車、新型の25T型客車なんかが少し並んでいた。「これ前進形、ディス イズ グッド」そりゃいいとは思うがちょっと高い。せっかくなので何か買っていきたいし、と思って、前日に乗った25T型客車を1両買うことにする。「これ1両」というとケースから出してくれたが、「こっちはDF11G、これが動力車でこっちはダミー」とか高額商品をいちいち解説してくれる。なかなか商売熱心ではある。
 特筆すべき点としては店員が3人いるのにこのおばちゃん以外は全く何もせずずっと2人で喋っていた、ということで、なんというか非常に羨ましい仕事だ。客はほかにいなかったが通行人の注目はけっこう集めているようで、この外観写真を撮っている間にも何人かの人が窓から店内をのぞきこんでいた。
 ただ意外と中国車両が少なかったのはちょっと残念。むしろ帰国時に見た浦東空港の免税店のほうが車種は揃っていた。
 
 住所は襄陽北路100号。地下鉄1号線陝西南路から徒歩5分くらい。