ドバイのモノレール、開業は今年後半に?
今年4月の予定だったドバイのパーム・ジュメイラ(Palm Jumeirah)モノレールの開業が、今年後半にずれ込むようです。(参考=ArabianBusiness.com)
この路線、ドバイ初なのはもちろんのこと、中近東初のモノレール路線です。ドバイといえばすさまじい勢いで経済成長を続け、金融と観光とオイルマネー*1で繁栄を謳歌する砂漠の摩天楼都市のイメージが思い浮かびますが、世界的な金融危機でかなりダメージを受けているようですね。上記の記事には特にはっきりした理由が書かれていませんが、モノレールの開業遅れも景気低迷が影響しているのでしょうか。施設は完成し、試運転も行われているはずですが…。
パーム・ジュメイラ・モノレールはドバイの政府系不動産デベロッパー「ナキール(Nakheel)」の所有で、同社が開発を手がける人工島「パーム・ジュメイラ」とドバイ本土を結ぶ全長5.4km、全4駅の跨座式モノレール路線。開業すれば、完全自動運転(添乗員あり)の3両編成の電車が3〜20分間隔で運転される予定になっています。不動産デベロッパーの所有する新交通システムという点で、ちょっと「山万ユーカリが丘線」を思い起こさせます。実際の運行業務はシンガポールの地下鉄会社SMRTの子会社、SMRTエンジニアリングに委託されるそうです。
このモノレール、車両が日立製なのは以前書いたとおりですが、車両を含めシステム全体が日本企業の手によるもの。プロジェクト全体を受注したのは丸紅で、日立のほかにも信号システムは日本信号、運賃収受システムはオムロンなど、日本の鉄道関連設備でおなじみの企業が多数参加しています。同様のシステムを持つ大阪モノレールも業務支援提携を結んでいて、スタッフ研修は大阪モノレールで行ったそうです。ちなみに、大阪府とドバイは姉妹都市なんだとか。
(参考=丸紅プレスリリース、Railway Gazette International、大阪モノレール広報誌(pdf))
実はこのブログの検索キーワードで今一番多いのが「ドバイモノレール」なんです。そんなわけでドバイモノレールのことをちょっと調べていたらこんなニュースが出てきたわけですが、しかし一体なんなんですかパーム・ジュメイラって。凄すぎる。高級すぎて私には縁がなさそうな国ですが、メトロやモノレール試乗を兼ねて一度くらい行ってみたいもんです。まあ、せいぜいトランジットで立ち寄るくらいが関の山でしょうが…。
*1:実は石油産出量は大したことないので、あくまでイメージですが