ドバイのモノレール車両、完成

 ドバイで来年9月に運行開始予定の「パームモノレール」で使用される車両が日立の笠戸工場(山口県)で完成し、8月21日に引渡し式が行われた。(参考=Railway Gazette International
 上記のページに車両引渡しセレモニーの際の写真が出ていますが、車両の外見はディズニーリゾートラインの前面+ゆいレール1000形の側面、といった感じでしょうか。外見から判断すると、システムは日本跨座式(大阪や北九州、沖縄、多摩都市モノレールなどで採用)でしょう(日立製だし)。日本跨座式だとすれば、中国の重慶モノレールに次ぐ輸出ということになります。
 同モノレール線の延長は約5.4kmで、レールはすでに完成しており、10月から試験運転を開始するとのことです。運行は全自動運転ですが、乗務員が添乗するとのこと。ちなみにスタッフは現在大阪モノレールで研修を受けているそうです。開業は2009年4月の予定。
(09/4/2追記:開業は2009年後半にずれ込むようです。)


 ドバイでは同じく来年9月に、同国初の鉄道となるドバイメトロ・レッドライン(メトロといっても延長52kmのうち44kmが高架、3kmは地上)が開通する予定です。最近話題になることの多いドバイですが、さすがお金持ちの国、鉄道も開通ラッシュですね。
 同メトロは鉄車輪式の完全無人運転システムを採用した最新式の電車ですが、インフラの建設は三菱重工大林組、鹿島(とトルコの建設会社)、車両の製造が近畿車輛と、日本企業がバシバシ活躍しています(自動運転システムはフランスのアルカテル・ルーセント製みたいですが)。最近は日本の商社が外国の鉄道会社から車両を受注しても実際の製造は韓国のロテムあたりに発注してしまうケースが多いようですが、やっぱりお金持ちの国はクオリティで日本製を選ぶんでしょうか。ちなみに中東ではカタールにも空港と街を結ぶ鉄道建設計画があり、こちらはDB(ドイツ鉄道)がプランニングに関わるのだとか。今後は中東で鉄道建設ラッシュが続きそうな感じです。
 ドバイは飛行機のトランジット拠点としてもけっこう注目されていますが、来年秋からは乗り継ぎの合間に「乗り鉄」が楽しめそうです。しかし産油国の航空会社なのにエミレーツ燃油サーチャージを取るのはなんだか納得いかないのだ。
 ドバイは産油国じゃありませんね。失礼。