台湾鉄路局EMU700

 日本車両と台湾車両で製造している台鉄の「区間快車」用電車。

(08/05/24 地上時代の松山駅で撮影)

 基本的には平妻で裾絞りの入った一般的な通勤車の造形だが、前面下部の連結器カバーがくちばしのように突き出していて、ちょっと独特な外観。ステンレス製、20m片側3ドアの8両固定編成で、台鉄のオフィシャルサイトでは「外観類似日本名古屋鉄道公司営運中的2200型機場快車」と書いてあるのだがどうみても名鉄2200系には似てないと思う(製造が日車だしきっと構造は近いのだろう)。
 日本から輸出したときの写真では、前面は青をベースに上半部がブラックフェイスだったのが、営業運転時には窓周りが銀色になり、オレンジ塗装も追加されて写真のようになっている。


 車内はドア脇と車端部がロングシート、ドア間はクロスシートだが、一般的なボックスシートではなく背中合わせになっているのがユニーク。台北捷運(MRT)の電車と同じタイプだ。
 インテリアの雰囲気はFRP製の袖仕切りなど、最近の日本の電車とよく似ている。ただ、インバータの音や台車のゴリゴリする振動などがあまり車内に響かず、E231あたりと比べると静粛性はこちらのほうが上だと感じた。シートは固めで厚みがあり、小田急3000形の1次車のような感じ。


 車内アナウンスのメロディは日本の発車メロディ(中央線新宿駅特急ホームなどで使われている「See you again」という曲)と同じです。

  ちなみにこの電車、台湾のwikipediaなんかを見ると、なんでも台湾鉄道迷(鉄ヲタ)には「小夫号」と呼ばれている、みたいなことが書いてあるので、小夫ってなんだ?と思ったらドラえもんの「スネ夫」だそうです。なんだか日本人みたいな発想ですね。


(「悠遊カード」のラッピング車。08/11/08 瑞芳駅)