コンゴで列車脱線転覆、100人以上死亡
アフリカのコンゴ共和国(旧ザイール、以下めんどくさいのでコンゴ)中央部で現地時間2日、列車が脱線転覆し100人以上が死亡、200人以上が負傷。
コンゴなんて行った事もなければ行ったという話を聞いたこともないので位置関係もよくわかりませんが、BBCやAFP、共同通信などによると中部のイレボ(Ilebo)からカナンガ(Kananga)に向かっていた列車がカナンガの西170km(ロイターでは北西220kmとなっている)で脱線。現地の国連職員によると発生日時は1日22:00ごろとかいう話も出ていて結局のところよくわからないようだ。
これだけ多くの死傷者が出ているのだが、AFPによると驚くべきことにこの列車、貨物列車だそうだ。コンゴ国鉄(SNCC:Societe Nationale des Cheman de fer du Congo)職員は「これだけ多くの犠牲者が出るのは貨物列車への不正乗車が常態化しているから」と言ってるそうだが、旅客列車の運行はどうなっているんだろうか?
非常に不謹慎だということはわかっているんですが、こういった知られざる国の鉄道の写真というのは事故でもない限りめったに見られないので、どうしても写真を探してしまう。今回、BBCはAFP提供の現場写真があるなと思ったら、これは過去に起きた脱線事故(で放置された車両)の写真らしい。記事によるとコンゴは舗装道路がほとんどないんだそうで、要するに現場への交通機関がないからジャーナリストも現場に行けないんだろう。国連コンゴ監視団が救助に向かっているそうだが、なるべく多くの人が救出されることを望んでいます。
実は以前からこの国の鉄道には興味があった。というのは、俺の超愛読書かつ座右の書である「世界の鉄道」*1に、旧宗主国のベルギーが本国に先駆けて実験的に商用周波数の交流電化線(25000V/50Hz)を作った、というのが書いてあったからだ。同書によると、SNCCは全国の4ヶ所に計4667kmの路線網を持ち*2、軌間は1067mm、1000mm、600mmの3種。今回事故があった区間は1067mmの非電化単線区間のようだ。
ちなみに今はなき西武所沢工場がこの国向けに客車を製造したという記録もある*3。今のところ一般的にまず行くことはない(行けない)国だが、どんな車両がどういう風に走っているんだろう?